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生成AI研修の準備:受講者と管理者の役割を分ける

全員に同じ高度な操作を教える必要はありません。使う社員には、材料を選び、出力を確かめる力が必要です。管理者には、アカウント、情報の扱い、承認ルール、問い合わせ先を整える役割があります。

IPA・経済産業省のデジタルスキル標準ver.2.0(2026年4月)も、すべてのビジネスパーソン向けのリテラシーと、DXを推進する人材の役割・スキルを分けています。以下の研修構成は、その区別も踏まえたシゴツグの提案で、同標準による認定講座という意味ではありません。

ChatGPTを初めて操作する方は、そのまま試せる6つの例文から、短い文章の練習を始められます。

02

社員研修の題材の選び方:実務の困りごとから決める

  1. 困りごとを聞く:メール、会議メモ、資料整理など、毎週使う作業から候補を出す。
  2. 練習用資料を作る:実在の顧客情報を使わず、架空の名前・数字・文書を用意する。
  3. 利用環境を確認:会社で認めたアカウント、端末、入力ルールをそろえる。
  4. 完成条件を用意:必須項目、禁止する推測、確認すべき原文を講師側で準備する。

当日にログインできない、利用制限で演習できない、といった問題は先に確認します。利用するサービスの画面や上限は変更されるため、実施時点で演習が成立するかを確かめます。

03

生成AI研修の演習のやり方:「作る→比べる→直す」の順に

見る力確認できた状態
情報を選ぶ使ってよい資料だけで練習できる
指示する完成形と不明点の扱いを書ける
照合する元メモにない確定事項を見つけられる
判断するそのまま配信せず、修正または確認依頼ができる

この表は社内で使う評価例です。操作に慣れていない人には、講師の実演と短い反復から始めます。

演習は「作る・比べる・直す」

作る → 比べる → 直す
  1. 作る架空のメモから、下書きを作る。
  2. 比べる元メモにない事実や、抜けた条件を探す。
  3. 直す出力と指示を直し、理由を言葉にする。
AI生成の概念図。手順や役割の説明用です。

ChatGPTで試す研修演習の例文

ChatGPTの新しいチャットに、下の文章をそのまま貼って送ります。練習用の架空の材料も含まれているので、添付ファイルは不要です。

これを送ります|コピーして試す

以下は練習用の架空メモです。社員向けの短い案内文にしてください。提案と決定を分け、日付を補わないでください。

来月、新しい受付表を試す案がある。導入日は未定。担当Aが項目案をまとめる。

結果の見本・編集部作成

新しい受付表を来月試す案が出ています。導入日は未定です。担当Aが項目案をまとめます。

結果を研修メモへコピーし、元の文にない決定日が足されていないか受講者同士で見比べます。 実際の答えの言い回しや並び方は変わります。

直したいときは、同じチャットに続けて送ります。

追加で直すなら|コピーして試す

元のメモにない決定事項や日付を取り除き、「試す案がある」「導入日は未定」を残して書き直してください。

04

社員研修の進行例と評価:説明だけで終わらせない

以下は、前の受付表のメモを使う社内演習の進め方です。所要時間や人数は、受講者の慣れと環境を見て調整します。

場面受講者が行うこと講師・確認担当が見ること
導入メモから確定事項と未定事項を自分で抜き出すAIを使う前の業務理解があるか
実演講師の指示と出力を見比べる出力を正解だと思い込んでいないか
個人演習同じ材料で案内文と確認事項を作る入力ルールと完成条件を守れたか
相互確認他の人の出力を元メモと比べる根拠のない日付や確定表現を見つけたか
修正誤りを直し、修正理由を記録する内容を理解した修正になっているか
実務への接続翌週などに試す業務と確認者を決める会社が認めた範囲で試せるか

上手な指示を最初から書けなくても、元の情報へ戻って誤りを見つけられれば次につながります。慣れた受講者には条件が矛盾する教材を追加し、操作に不慣れな人には短い文と少ない項目から練習してもらいます。

研修の評価の注意点:「受講した」と「この仕事を任せられる」を分ける

IPAのデジタルスキル標準FAQは、DX推進スキル標準の一律の到達度チェックリストを設けておらず、事業や業務に合わせた項目と評価が必要だと説明しています。ここで使う演習の評価も当社の提案であり、IPAの公式試験や認定ではありません。

確認する行動未達だった場合の次の練習
入力禁止の情報を先に除ける架空の公開情報・社内情報を分け、判断に迷うものを窓口へ戻す。
元メモにない日付や決定を見つけられる元メモと出力を1文ずつ並べ、根拠を指し示して修正する。
完成物と確認待ち事項を分けられる未定事項を別欄に残し、確認者へ引き継ぐところまで再実施する。

同じ教材を覚えただけにならないよう、次回は日付や未決事項を変えた架空メモで試します。正解数だけでなく「なぜ直したか」を聞き、実務では承認した範囲と確認体制の中で試行します。研修を修了したことだけで、自動送信などの権限を与える運用にはしません。

05

研修後の記入シートの例:持ち帰るものを1枚にまとめる

研修資料のページ数より、翌日どの資料を開き、何を入力し、誰に確認してもらうかが分かることが大切です。受講者ごとに、次のシートを埋めて持ち帰ります。

架空の記入例:試す作業「公開商品資料から返信案を作る」、確認者「営業責任者A」、試す日「翌週の水曜」、確認点「価格・納期を推測しない」。受講者と確認者で、実行できる予定にします。

研修後に使う記入シートを開く
試す作業:
使ってよいサービス・アカウント:
使う資料と版/入力しない情報:
指示文の保存場所:
完成形(必要な項目):
出力で必ず照合する点:
最終確認を依頼する人:
困ったときの連絡先:
試す日/振り返る日:
振り返り:使えた点・修正点・次に変えること

振り返りで利用が進んでいなければ、社員の意欲だけの問題にしません。使える環境がない、実データのルールが曖昧、確認者が忙しい、元の作業の方が早いなど、止まった理由を聞きます。その理由に合う支援を選ぶことで、追加の講義が本当に必要かも判断できます。

06

生成AI研修を定着させるやり方:研修後にひとつの業務で試す

研修の終わりに、各自が「試す作業」「確認する人」「困ったときの相談先」を書きます。翌週など、自社で決めた時期に短く振り返り、使えた例だけでなく、修正が必要だった例も持ち寄ります。共有する際も、顧客情報や個人情報をそのまま教材にしないでください。

評価は利用回数だけで決めません。元資料と照合できたか、確認に要した時間、修正理由、使わないと判断できた場面を記録します。同じ間違いが続くなら、社員の努力だけに任せず、資料やテンプレートを直します。

最初から大人数に広げず、少人数で手順を確かめて展開する方法もあります。ただし、対象人数や必要な時間は業務・習熟度・利用環境で変わります。

07

生成AI研修を依頼する前の注意点とチェックリスト

  • 受講者の担当業務と、操作に慣れている程度を把握した。
  • 練習する仕事と、使ってよいデータが決まっている。
  • 会社が認める利用環境で、事前に演習を試せる。
  • 作成だけでなく、誤りを見つける練習を含める。
  • 研修後の相談先と、振り返る日を決める。
  • 人数・時間・教材・フォローの範囲を見積もり時に確認する。

シゴツグでは、徳島県・香川県を中心に、実際の事務作業に合わせた操作説明と定着を支援します。実施方法や研修範囲は、ご相談のうえで決めます。

Q&A / よくある質問

社員向け生成AI研修について、よくある質問

社員向けの生成AI研修とは、何を練習するものですか?

実際に困っている仕事をひとつ選び、情報の扱い、指示の出し方、出力の確認を一緒に練習します。文章を作るだけでなく、元の情報にない決定や日付を見つけて直す演習を含めます(演習のやり方)。

研修の題材はどうやって選びますか?

メール、会議メモ、資料整理など、毎週使う作業から候補を出します。実在の顧客情報は使わず、架空の名前・数字・文書を練習用に用意します(題材の選び方)。

研修の時間や人数はどれくらい必要ですか?

業務・習熟度・利用環境で変わるため、固定の時間は決めていません。人数・時間・教材・フォローの範囲は、見積もり時に確認します(依頼前のチェックリスト)。

研修を受けたら、AIに仕事を任せてよいですか?

「受講した」と「この仕事を任せられる」は分けて考えます。研修を修了しただけで自動送信などの権限は与えず、研修後にひとつの業務で試し、確認者と振り返る日を決めます(研修後の試し方)。

出典は該当箇所に記載しています(2026年9月8〜9日確認)。記事内のメモや記入例は架空で、結果の見本は編集部作成です。演習と評価表はシゴツグの提案で、公的な資格試験や認定の基準ではありません。固定の研修時間や、受講だけによる効果は約束できません。2026年9月12日の更新では、見出しの見直し、注意事項の整理、Q&Aの追加を行いました。事実関係と出典の変更はありません。